近年人気が高まり、市場規模も拡大しつつある「ピザ」。
本格的な石窯を設け、クオリティの高さを売りにしたさまざまな専門店が増える中、新規参入するうえでこだわるべきは「ピザ窯」です。
業務用のピザ窯にはさまざまな種類がありますが、用いる燃料によってもその価格やクオリティは大きく変わってきます。
今回は、業務用ピザ窯の選び方を、種類ごとの特徴と価格相場も含め、徹底解説していきます。
1.業務用ピザ窯選びの重要性
ピザは、非常に多様な調理法に対応しています。いってしまえば電子レンジや、オーブンでも作れてしまうくらい、非常に簡単にできる料理です。
しかしながらプロとしてピザ屋を開業するにあたっては、業務用のピザ窯を導入し、その品質にはこだわることが重要でしょう。
なぜなら「ピザは業務用のピザ窯で作る方が圧倒的においしい」からです。
その理由はピザ窯の構造にあります。
ピザ窯の多くはドーム状をしていますが、薪や燃料などによって直火で温める際、ドーム状になっていることで炉内が均一に温められ、高温かつ短時間での調理が可能です。
この均一に温められるというのが何よりも重要で、温度差なく一定の温度で温められることにより焼きムラがなく、水分や旨味といった食材のおいしさの肝となる部分を逃さずに焼き上げることが可能になります。
とくに石窯では、「ふくしゃ熱」によって遠赤外線作用が生まれ、食材の内部までしっかり火を通せます。
2.ピザ窯の種類別の特徴と価格
ピザ窯にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。ここでは、種類ごとの特徴や費用について解説していきます。
2-1.薪を用いるピザ窯の特徴と価格
最も一般的かつポピュラーなピザ窯といえば、薪を用いる窯です。
薪窯には石造りのもの、煉瓦造りのものなど、非常に大掛かりでしっかりとしたものが多く、一般的にピザ窯といった場合こうした窯を想像する方も多いのではないでしょうか。
薪を用いる窯は大きなものが多く、大きな窯はパフォーマンス性に優れるだけでなく、おいしさも保証できます。
火力が強く短時間で焼き上げることができ、およそ90秒で焼きあがるという調理時間の短さの割に、食材の中まで火が通ったしっかりとしたピザを焼き上げられます。
薪を燃料に用いるピザ窯の平均的な価格相場は200万円からと高額で、とくにイタリア製の業務用ピザ窯ともなると本体だけでも300万円を軽く超えてきます。
なお本体のみならず薪の燃料費も高く、1日あたり4,000〜5,000円はかかるとみていいでしょう。なお煙突設置費用もかかりますので、導入費用は500万円ほどになります。
2-2.ガスを用いるピザ窯・ガスオーブンの特徴と価格
ガスを燃料にするガス窯、ガスオーブンもピザをおいしく焼き上げます。
ガス窯はガスで簡単に火入れを行え、温度調整もつまみ一つで行うことができますので、素人でも比較的扱いやすいのが特徴です。
専門的な薪窯に対しておいしさは落ちますものの、誰でも特別な技術なしに扱える利便性の高さが一番のメリットといえます。
日々のメンテナンスも、薪窯に比べると簡単なのもおすすめポイントです。
ガスを用いる業務用ピザ窯・ガスオーブンの導入価格の相場としては、100万円くらいからとなっています。
しかし100万円は最低ラインに近い価格であって、業務用でこだわりのピザ屋を運営したい場合には、最低でも200万円は見積もっておいた方がいいでしょう。
2-3.電気を用いるピザ窯の特徴と価格
薪やガスといった火を用いるピザ窯の他に、電気を用いるピザ窯もあります。
電気窯の一番の特徴としては、安全性が高いことが挙げられるでしょう。
火を用いませんので、火事のリスクが大幅に少なくなります。また誰でも扱えるシンプルな操作性も魅力で、ピザを焼く際にも特別な技術が必要ありません。
なお比較的火力が弱いこともあり、加熱しすぎて焦げ付く心配がない反面、おいしい範囲でカリッと焦げ目をつけるなどの工夫はあまりできません。
これは良し悪しでといえます。電気を用いるピザ窯の導入価格としては、およそ60万円〜100万円が相場です。
ピザをメインの料理であったりおいしいピザを提供したい場合には厳しいでしょう。
2-4.「ペレット」を用いたピザ窯の特徴と価格
薪窯と同じように木材の燃料を使う「ペレット窯」は、近年注目の集まっている「木質ペレット」と呼ばれる固形燃料を用いている点が特徴です。
木質ペレットとは、製材の際に出る「のこ屑」や「端材」などを一旦細粉して、再び円筒状に圧縮して加工することで、燃料として活用できる状態にしています。
このペレットを用いた窯の最大の特徴は、他の窯に比べて大幅にコストが安く済むことです。
平均的な導入費用としては65万円ほどと極めて安く導入が可能です。
ここまで安いと性能は心配になりますが、木質ペレットは薪と同等の性能。
むしろプラス面では燃えやすさや煙の少なさを備えています。
かつ操作性は電気やガスを用いる窯と同じくらいシンプルで、誰にでも扱えます。温度管理も自動でやってくれるうえ、コンパクトなモデルが多く導入が簡単なのも特筆すべきポイントです。
3.選び方のポイント
ここからは業務用ピザ窯の選び方のポイントを解説していきます。以下のような点を参考にして、窯選びの参考にしてみてください。
3-1.ピザの味が良くなるものを選ぶ
ピザは、焼き方が味を決めるといっていいほど、焼き方が重要になってきます。
味を重視するなら、正直木材を使用する窯を選ぶしかないというくらい、木材を使用する窯で焼き上げるピザの味は圧倒的です。
中までしっかり火を通し、生地はカリッと焦げ目が程よくついた状態で仕上げられますし、食材のおいしさを逃さず、しっかりと焼き上げることが可能です。
また生地が薪の香りをまとうことも特徴で、薪の素材によって味が変わることもまたおいしさを引き立てます。
ピザの味を追求するなら、木材を使って焼く「薪窯」あるいは「ペレット窯」を選ぶといいでしょう。
3-2.出来る限り費用対効果の高いものを選ぶ
ピザは実は原価が高い商品です。ビジネスモデルとして収益をしっかりと確立させていくためには、どうしても人件費、広告費、設備燃料費などを上乗せしていく必要があるでしょう。
しかしピザの原価率は意外と高く、生地に用いる小麦粉やピザに欠かせないチーズなど欠かせない材料ほど価格が近年高くなっています。
ただでさえ原価率の高い、安い値段設定が難しいこれからピザ屋を開業するなら、「費用対効果」を重視することは必須といえます。費用対効果の高い窯といえば、「ペレット窯」一択です。
木材を使用し、加工した燃料を燃やしてピザを焼くため、薪窯と同等のメリットを備えながら、費用は500万円が相場の薪窯と比べペレット窯は65万円と、大幅に費用を落とせます。
また電気窯やガス窯などの操作の簡単さを兼ね備え、誰にでも簡単に、クオリティの高いピザを焼けます。
石窯などではどうしても広さが必要となるため、店舗面積を大きくしなければなりませんが、ペレット窯であればサイズもコンパクトで、店舗面積が狭かったり移動販売であったりしても導入できます。
組み立て式のため工事も不要ですので、工事費用もかからずに済みます。
4.まとめ
以上、業務用ピザ窯の選び方について、種類ごとの特徴や価格に注目しながら、ピザ窯の選び方やその重要性も含め一通り解説してきました。
ピザの要ともいえるピザ窯ですから、どうせならばクオリティの高いものを選びたいところです。
コストパフォーマンスの高いものがあるなら、そちらの方が導入の際の苦労や負担を大きく軽減できます。
「ウェック」が開発した「BAKECOOK(ベイクック)やKIYAKI」という業務用ペレット窯は、何といってもコンパクトながら本格的なピザを誰にでも簡単に焼けることが特徴で、近年大きな注目を集めています。
その他にも、導入費用65万円からという圧倒的な安さ、工事不要の組み立て式という導入のしやすさが魅力です。
また燃料となるペレットも自動で追加してくれる優れものです。これからピザ屋を開業するなら、「ベイクック」一択!ぜひご検討ください。
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